学校図書館の充実についてのお願い(要望)

学校図書館の充実についてのお願い(要望)

平成23年11月25日

文部科学大臣
中 川 正 春 殿

(社)全国学校図書館協議会
理事長  森 田 盛 行

学校図書館整備推進会議
議長  小 峰 紀 雄


 学校図書館の整備充実及び読書活動の振興につきまして、日頃からご尽力をたまわり厚くお礼申し上げます。
 さて、学校図書館の整備充実に関しては、地方財政措置として平成19年度から平成23年度までの5年間で毎年約200億円、5年間で総額約1,000億円の図書整備費を盛り込んだ「新学校図書館図書整備5か年計画」が策定されましたが、この施策も今年度で終わろうとしています。
 しかしながら、現在、各自治体においてこの「新5か年計画」による図書購入費として十分に予算化されているとは言えない状況が依然として続いています。さらに、この計画の対象外である高等学校の図書購入費は、減少の一途をたどり、私費負担に大幅に依存せざるを得ない状況となっています。
 また、学校図書館法の改正により司書教諭の発令が進んでいますが、現在でもまだ約4割の学校には配置されていません。大部分の司書教諭は、学級担任や教科担任との兼務のために学校図書館の業務に専念する時間を取れないのが現状です。また、司書教諭と共に学校図書館を支える学校司書の配置は年々増加はしていますが、まだ約5割の学校にしか配置されていません。さらに、小中学校の学校司書の約八割は非常勤職員であり、十分な活動ができない等多くの問題を抱えています。高等学校では、正規の学校司書の配置から非常勤等の配置に変更される、定年退職等による欠員が補充されないなどの問題が起きています。
 貴職におかれましては、以上の趣旨、諸課題にご理解をくださり、下記の事項についてご高配たまわりますようお願い申し上げます。

  1. 平成24年度から、高等学校を含めた新たな「学校図書館図書整備5か年計画」が策定されるようにご支援をお願いいたします。
  2. 司書教諭の専任化及び11学級以下の学校への配置の促進をお願いいたします。
  3. 学校司書の法制化及び配置の促進をお願いいたします。
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