選定をどうしていますか?

資料の選定って大事だよね。資料の中で特に多いのは本だね。

そうよ。どういう学校図書館をつくっていくのか、学校図書館の仕事の中で、特に大事な仕事よ。
限られた予算の中で何を買うべきか、悩む仕事でもあるわね。

どの資料を購入するのか、1人で決めちゃだめだよね。
また、子どもたちのリクエスト中心でもいけないよね。

まずは教職員の要望等を聞くこと。
そして、司書教諭、学校司書、学校図書館担当教員など、学校図書館担当者どうしで相談して、自分の学校図書館の蔵書構成や今年度の教育の重点なども考慮して計画を立てていくのよ。

なるほど! そのためには、自分の学校図書館にはどんな資料があるかよくわかっていなくちゃいけないね。
資料を選ぶときには、何か基準があるの?

「全国学校図書館協議会図書選定基準」「学校図書館メディア基準」があります。それらを参考にしながら、各学校で収集方針を策定し、明文化しておくことが基本です。その方針に基づいて、個々のメディアの実務的な選定基準を決めていきます。そして、できればこの方針を教職員だけでなく、児童生徒・保護者・地域に周知することが望まれます。

全国学校図書館協議会図書選定基準
学校図書館メディア基準
 ※いずれも全国学校図書館協議会作成

学校で決めた選定基準に基づいて、会議で最終的に決めていくのよ。どうしても、9類が多い傾向になるけれど、授業で活用してもらうためには、蔵書構成でどこの分類が不足しているかなどをよく知って配慮していくことも大切ね。
子どもたちのリクエストも、選定基準に基づいて判断していけばいいのよ。

そうですね。購入資料は選定会議で決めていきます。選定会議は司書教諭、学校司書を中心に各学年や教科の担当者等、他のメンバーも含めて構成します。
選定会議の前には教職員から購入希望資料の要望を取っておきます。そして、今年度の教育方針や重点的な取り組みにも配慮し、候補リストを作成し、検討していきます。
少なくとも年に2回くらいは開催できるといいですね。また、どうしても選定会議が開催できないときは、少なくとも回覧で承認を得るなどの工夫が必要です。

それじゃあ、寄贈本は何でも受け入れOKにはならないってことだよね。
家の本を整理したからとか、自費出版したからとか、いろいろな本の寄贈があるけど...。

寄贈本もこの収集方針や選定基準に基づいて、受け入れて蔵書にするかどうかを決めていくことが大事です。
寄贈本が学校図書館の蔵書に適さない場合には、学級文庫として教室に、職員用として職員室に配置し活用することも考えます。また、その活用にも適さないときにはお断りするなどの対応も考えていきましょう。
さらに、寄贈本も収集方針や選定基準基づくことを明文化しておくとわかりやすいです。

児童生徒にとっても教職員にとっても、頼りになる魅力的な蔵書構成めざして学校図書館をつくっていこうね!



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