わかっている? 五十音順

うちの小学校でこの間、百科事典の使い方の学習があったんだけど、調べる「見出し語」をすぐに見つけられる子となかなか見つけられない子がいたんだ。どうしてあんなに違いが出るのかな?

違いの大きな要因は、五十音の並び方が習得できているかどうかにあると思うの。
「〈ま行〉の次は〈何行〉?」「〈ね〉は何の次?」「〈る〉はどの辺にあるんだっけ?」なんてことがあいまいだと、見出し語を探すにも時間がかっちゃうわよね。
「あかさたなはまやらわん」の"横"の列がきちんと覚えられていると、「〈や行〉は〈ま行〉の次」と、すぐに出てくるんだけど。

すぐに見つけられる子は、調べることが楽しくなっていくし、なかなか見つけられない子は調べるのが面倒になっていっちゃうかもしれないね......

五十音の配列がきちんとわかっていれば、「せ」を見て巻を選び、「つめ」や「はしら」を見ながら、調べている言葉「見出し語」をすばやく探し出せます。百科事典だけではなく、国語辞典、図鑑などの索引も同様です。

五十音表は、小学1年生でひらがなを学習するときに学習するだけですが、九九のように、五十音表が頭に入るように繰り返し学べるといいですね。
小学3年生では、国語辞典が五十音順になっていること、清音・濁音・半濁音、拗音や促音の並び順を学びます。この配列は、その後の様々な学習に必要な知識ですので、確実に身につけておきたいものです。のちに古文の学習をするときにも関係してきますよ。
学校図書館の大事な機能の一つに、情報の探し方、資料の使い方を育成する「情報センター」があります。学校図書館として、五十音や事典・辞書の配列を学ぶ支援をしたいですね。

五十音が大切なのは、国語辞典や百科事典で調べるときだけじゃないのよ。

えっ。どんなとき?

本を書架から探すときや返すときもよ。
例えば 9類やE絵本の所在記号(請求記号)ラベルの2段目の図書記号は、その本の著者名の頭文字が書かれて、それが五十音順になっているでしょう。絵本は、絵作者順や作者順、書名順など学校によって違いがあるかもしれないけど、いずれも五十音順ではあるわよね。
五十音表が身についていれば、素早く探したり返したりできるわ。
それで私は、学校図書館の壁に五十音表を貼っているのよ。

僕も貼ってみようかな。それから、五十音表のカードをカウンターの所に置いて「使いたい人どうぞ」ってやってみよう。



印刷用PDFは ▼こちら

このページのトップへ